NIMのトリセツ#04 画家という職業について
「画家」に対してみなさんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
孤独、謎、よくわからない世界の人、変人、怪しい、暗い、食べていけない、貧乏 etc…多分こんな感じだと思います。
僕自身も同じようなイメージを持ってしまっています。
かなりネガティブなイメージばかりで悲しくなってしまいます。
日本にアートが浸透しない理由がこの「画家」へのイメージに原因があるような気がしています。
今回は僕も一応、絵を描いているので「画家」かもしれないので、「画家」という職業について深掘りしていきたいと思います。
画家とは?
僕は、41歳で初めて絵を描き始めたので日本の美術業界のことを全く知りませんでした。絵に関わる人間として知っておくべきだと思い「画家」について調べてみたら、いわゆる日本的な画家になるためには、美術大学、高校、専門学校を卒業した後、美術教師、絵画教室講師をしたり、著名な画家に弟子入りしながら、公募展で結果を出して個展を開催した後に画家と呼ばれるようになるみたいです。
「ん?」
自分が当てはまる箇所が公募展で結果を出すところしか当てはまっていないのですが。。。
しかも海外審査の公募展。。。
僕は全てをすっ飛ばして活動をしているという事に今更ですが気付きました。
なるほど。。。
実は活動をしながら、「画家」と呼ばれる事に、何か違和感みたいなものを感じていました。
賞を受賞した途端に、先生!とか呼ばれたりして。。。
「自分は別に画家じゃないし。。。画家と呼ばれたいと思ったこともないし。。。先生と呼ばないでください。。。」と。
この違和感の理由がわかりました。
日本で「画家」と呼ばれるためには、誰かに習う事が前提にあるようです。
誰にも習っていない、全てをすっ飛ばしてきた独学の僕は日本では「画家」ではないみたいですね(笑)
だから、心がザワザワしてたんですね。
ようは、経歴が重要な世界という事みたいです。でも、思うんですけど日本での経歴なんて世界の人から見たらどうでもいい事のような気がするのは僕だけでしょうか?〇〇美大卒とか、〇〇協会とか、そんなの知らんがな!ってなると思うんです。そんな事言ってるから日本のアート業界は閉鎖的になって、一般の人達には理解されない変なイメージが浸透してしまうのだと思います。あっ、少し言葉が荒くなってしまいましたね。。。
僕は、権威や権力が作品の評価に影響を及ぼす世界があまり好きではありません。日本の美術業界はその塊みたいなイメージがあるので、日本的な画家になるべきではないとも思っています。
権威や権力については僕はビジネス映像の世界で散々味わってきました。ビジネス映像の世界ではクライアントの意見は絶対です。権力を持った人が黒と言えば白も黒にしなければいけない世界です。そんな状況を嫌という程見てきました。
そんな状況が嫌で絵を描き始めたのにアートの世界でも同じことを味わうわけにはいかないので今後の活動の場所、やり方も考えないといけないかもしれませんね。
アートの評価基準への疑問
アートの評価基準はもっと自由で直感的というか、作品そのものをフラットに評価するべきだと思います。それをやっているのがアートのサブスクCasieだと僕は思っています。
Casieは今まで一般的ではなかった原画のレンタル事業をしている会社です。アートには興味はあるけれど美術館に行く事ぐらいしか関わり方がわからない人達に、自分でアートを評価・選ぶ・飾るという体験を提供している点は本当に素晴らしい事だと思っています。
僕が一番いいと思うことは、ユーザー様が審査委員長でグランプリを自分の意思で決めれる点が素晴らしいと思います。ユーザー様は絵の知識や技術的な事などを知らない、言葉は悪いですがアートの素人です。
でも、それが最高にいいことだと僕は思っています。
作品を見る目がフラットで直感的に自分が本当にいいと思うものを選んでくれます。
これこそがアートを正しく評価する原点だと思っています。
公募展などは玄人が審査委員に名を連ね、少数でグランプリを決定することが当たり前の世界です。でもこれって前回も登場してもらったのですが、「それは、あなたの感想ですよね?」ひろゆきの名言。この言葉がピタリと当てはまる気がしてなりません。
しょうがない事だとは思いますが、今の時代には古臭く感じてしまいます。これからの時代はアートの評価は世界中のみんなで決める。玄人も素人も関係なく、全員参加型で優れたアートを決められる世界になることを望んでいます。(これを実現するにはNFTにヒントがある気がしています。)
Casieのサブスクレンタル事業のようにアートの世界に一般の人たちが参加する機会が増える事で日本人のアートに対する価値観もいい方向に変わって行くのではないでしょうか?僕もその取り組みに微力ですが参加させてもらっている事を嬉しく思っています。いつの日か日本で「画家」という職業が市民権を得られる日が来ることを願っています。
今後も日本の日常に少しでもアートを広げるためにコツコツ活動をしていきますので、たまに気にかけてやってください。では。。では。。
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