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カシエのトリセツ #09 カシエアートコンテストについて

アート

こんにちはNIMです。

前回の記事では作品の販売価格について紹介させていただきました。今回はカシエアートコンテストについて紹介したいと思います。このコンテストはすでに4回行われていて僕は全てに参加させてもらっているので、コンテストの特徴の紹介とvol.01からvol.04の結果報告をしたいと思います。

カシエアートコンテストの特徴

テーマに沿った本人制作の平面作品、S15号以内、未発表の作品であれば誰でも無料でコンテストに参加することができます。1次審査はコンテスト応募フォームから作品データをエントリーして画像審査が行われます。1次審査を通過した作品はレンタル作品として登録してもらうことができます。2次審査はCasieに作品を発送して現物審査になります。この中から最終審査に進む作品が選定されて最終審査で受賞作品が決定するという流れになっています。
僕が実際にカシエアートコンテストに参加して感じたメリットを紹介させていただきます。

メリット 1. 参加費が無料

通常のコンテストには参加費が必要なものが多いのですがカシエアートコンテストには無料で参加することができます。公募展では参加費が一点1万円、大きい作品になると往復の送料で2万円くらいかかってしまうものもあるのでアーティストの負担はかなり大きいです。アーティストの懐事情を考えてくれる気遣いは本当に助かります。温かい会社です。

メリット 2.レンタル登録してもらえる

1次審査を通過した作品は全てレンタル登録してもらえる事が、素晴らしいと思いました。公募展では審査に落ちたら作品を返却されて終了です。返送料金などの支払いだけが残り本当に虚しい気持ちになります。「あなたには才能がないです。」と烙印を押された気持ちになって正直、絵を描いていて一番メンタルがやられるのが公募展の落選通知です。

でもカシエアートコンテストではメンタルが落ち込んだことがありません。それは落選してもレンタルという次の使い道を用意してくれているからです。落選後作品が宅配便で手元に届くあの悲しさを味合わなくていいのはメンタル的に本当に助かります。こんなにアーティストに優しいコンテストは今まであったでしょうか?アーティストとしては本当にありがたいの一言に尽きます。

メリット 3 .FUMFUMの表紙に掲載

各賞はグランプリ1名、準グランプリ2名、入賞5名です。グランプリに選ばれるとCasieが発刊しているアートマガジン「FUMFUM」の表紙に掲載してもらうことができます。受賞アーティストとしてFUMFUM内の記事、HP、SNSなどでも紹介してもらうえるので自身の宣伝活動にも繋がるかと思います。

カシエアートコンテスト結果報告

vol.01 「冬を感じるアート」

応募作品総数:347作品1次審査通過作品数:111作品2次審査通過作品数:31作品入選・グランプリ作品数: 9 点

グランプリ 冬のエアポート / 入江 英三さん
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グランプリは 入江 英三さん。雪が降ってきそうな曇り空の空港の空気感がとても素晴らしい作品だと感じました。冬をイメージした時に僕の発想からは冬の空港は出てこないので、発想について考えさせてもらうことができてすごく勉強になりました。  

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NIMの冬作品はこちらです。ホオズキの実に雪が積もっているイメージが湧いたので深々と降り積もる雪とサンタクロースカラーにして少しポップなホオズキを描いてみました。最終審査までは残ることができたのですが入賞は叶わず、残念!でも「冬」という縛りがなければ浮かばなかったホオズキなので新しい発見ができて楽しかったです。     

vol.02 「春を感じるアート」

応募作品総数:421作品1次審査通過作品数:185作品2次審査通過作品数:20作品入選・グランプリ作品数:9点

グランプリ Light of spring / 井上 奈保子さん
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グランプリは 井上 奈保子さん。春のエネルギーが溢れ出ている様子を黄色の花で表現している素晴らしい作品ですね。手前のレモンも可愛らしくて素敵です。奥にある砂時計は春のゆったりと流れる時間、花が咲いていられる短い刻の儚さを表しているのでしょうかね?色々と想像を膨らませてくれる作品だと思いました。    

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NIMの春作品はこちらです。次こそはと思い、頑張って2作品エントリーしました。ホオズキ【夜桜】は桜のイメージは明るいものを想像することが多いと思ったのであえて夜に舞い散る桜吹雪のホオズキを描きました。福音は春の音を抽象化した作品です。春に聞こえてくる、鳥の声、入園式の子供の笑い声、入学式のピアノの音、優しい空気の音、そんな音が集まって合唱しているイメージで描きました。ホオズキ以外の作品で入選することができたので抽象画を描くことに自信がつきました。

vol.03 「夏を感じるアート」

応募作品総数:441作品/1次審査通過作品数:139作品/2次審査通過作品数:20作品/入選・グランプリ作品数:9点

グランプリ 泡沫ーutakataー / 柴田 久美さん
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グランプリは 柴田 久美さん。夏のテーマにぴったりの涼しげな作品ですね。見た瞬間に水の中に引き込まれて泡のブクブク音が聞こえてきそうな印象を受けました。水の中の情景をリアルに感じさせてくれる表現力は素晴らしいと思いました。  
ビールに飛び込んでいる絵を出してしまった自分が何だか恥ずかしいです。。。

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夏に関しては、直前までアイデアが浮かばなくて今回はパスかなぁと思っていたのですが、締め切り数日前にビールを飲みすぎて二日酔いで倒れている時にイメージが降ってきて頭が痛い中、頑張って描いた作品です。二日酔いだったせいかモチーフにビールを選んでしまうあたりが、安直だなぁと自分でも思いつつも、意外と面白い作品だと自分では思っています。何より楽しく描けたのが良かったです♪

vol.04 「秋を感じるアート」

応募作品総数:317作品/1次審査通過作品数:110作品2次審査通過作品数:15作品入選・グランプリ作品数:11点

グランプリ 落ち葉の雨/もやのすけさん

グランプリはもやのすけさん。結果発表がされる前にすでにCasieのサイトにたくさんの作品が上がっているのを見た時にこの作品に目がいきました。背景の青が素敵だなと思いました。モチーフは秋なのに秋をあまり感じさせないところが面白いと思いました。僕だったら秋をイメージさせるためにベージュっぽい色にしてしまうところに爽やかな青を使っていることにセンスがいいなぁと思いました。すごく勉強になりました。

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秋のイメージは夏とは違いすぐに浮かんだので、2作品エントリーしました。DRIVEは秋に車で紅葉狩りへ向かう山道を描きました。まっすぐに続く道はイチョウの葉の茎としてみると空がイチョウの葉っぱに見えるようになっています。真ん中の白い丸は十五夜お月様です。限りなくシンプルな作品を実験的に描いてみました。GIFTは秋からの贈り物というイメージで描きました。夏が終わり秋になると空気も冷たくなり何だか少し寂しい雰囲気が漂います。そんな気分を和らげてくれるように木々が紅葉し人々の目を楽しませてくれます。真ん中の黄色いハートは一枚の黄色の落ち葉です。冬に向かう前に秋からの温かいプレゼントです。今回はGIFTが入賞することができました。グランプリとはいきませんでしたが、2度目の入賞は素直に嬉しいです。

いかがでしたか?
今回はカシエアートコンテストについて紹介させていただきました。このコンテストは賞金は他のものに比べて低いのかもしれませんが、お金とは別の価値があるコンテストだと僕は思います。通常のコンテストとは見ている場所が違うのがよく伝わります。通常は才能の発掘、参加費による運営側の利益という点が最重要目的なのですが、カシエアートコンテストはアーティストの発掘、発表の機会の提供、プロモーション、レンタル作品の確保、レンタルへの誘導というアーティストファーストな優しいコンテストだと感じました。次の開催はいつかはわかりませんが、アーティストの方には是非参加してほしいコンテストです♪

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