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カシエのトリセツ #01登録アーティストとして感じたメリット・デメリット

アート 現代アート 現代美術

僕は、2020年5月に絵画のサブスクリプションサービスCasieにアーティスト登録して絵画のレンタルを開始しました。
2021年のCASIE ARTIST AWARDS2021では、年間最多作品登録賞年間最多作品レンタル賞を受賞することができました。
登録から2年が経過して、アーティストとしての経験値もたまってきました。
この経験から得た知識が、これからCasieに登録を考えているアーティストさんや既に登録されているアーティストさんの役に立てるのではと思い、記事を書くことにしました。
あくまでも、僕目線での意見になってしまうので、間違っていることもあるかもしれませんが、何かの参考にしてもらえたら幸いです。

最初に考えるべき事

まずはCasieにアーティスト登録をするか、しないかを真剣に考える必要があります。安易な気持ちで始めるのも全然いいとは思いますが、中途半端にやるのは、時間ももったいないですし、お金も無駄になると思うので、最初にしっかりと考えた上でアーティスト登録をしてください。よくあるアーティスト報酬がもらえるなどの表向きのメリット情報は検索してもらえばすぐに出てくると思うのでそちらをご覧ください。ここではアーティスト目線からの生の声をお届けしたいので、綺麗にまとまった情報ではないですが真実をお伝えできればと思っています。今回はアーティスト目線から感じたメリット・デメリットをお伝えしたいと思います。

アーティストとして感じたメリット

1. 自分の作品に価値を与えてくれる

2年前絵を描き始めて間もない頃、絵を描いたのはいいけれど、描いた絵をどうすればいいのかわからず、悩んでいた時期がありました。そんな時にたまたまCasieと出会い、自分の作品を必要としてくれた事にすごく救われた事を覚えています。自分の絵が誰かの役にたてた事は想像以上に嬉しかったです。
アーティストをやってみてわかったのですが絵を描く事は、孤独で過酷な作業であるという事です。描く事に何の意味があるのかわからず押しつぶされそうにもなります。描いた絵は、置いてあるだけでは何の意味も持たず、誰かに見てもらって初めて価値が生まれます。その絵に価値を与えてくれたのがCasieでした。価値が生まれた事で、創作意欲が湧いたことが僕にとっては最高のメリットでした。

2. プロモーションの手伝いをしてくれる

アーティストは作品を描かなければいけないので、どうしてもプロモーションが後回しになってしまいます。アナログの人も多いだろうし、プロモーションのやり方もわからない方が多いのではないでしょうか。
そこをCasieのスタッフさんが一生懸命、プロモーションのお手伝いをしてくれます。HPで作家紹介ページを作ってくれたり、インタビュー記事を書いてくれたり、ドラマ撮影に作品を小道具として使用してくれたり、雑誌の特集で紹介してくれたりetc…本当に親身になって応援してくれます。感謝の言葉しかありません。
他の絵画登録サービスにも登録していますが、比べてはいけないのですが、アーティストに対するリスペクトはCasieが一番高いのではないかと感じています。Casieは本当にアーティストの事を真剣に考えてくれて、人としての温度が高い会社だと思います。

3. 絵を描く事に集中できる

作品を発送してからは、アーティストは何もしなくていいので、絵を描く事に集中できることもメリットの一つだと思います。
作品の撮影、HPへの掲載、レンタル業務は全てCasieが運営してくれます。このおかげで絵に集中することができたので僕の作品登録数は現在300作品を達成することができました。
レンタル報酬はCasie65% アーティスト35%という設定でアーティストの報酬が少ないように思えますが、それ以上のことをCasieはやってくれているので、妥当だと思っています。

アーティストとして感じたデメリット

1. 手元に自分の作品がなくなる

2年間、Casieをやってみて感じたデメリットは、手元に自分の作品がなくなるので、個展や撮影に使いたい時にすぐに行動に移せないことが僕の感じたデメリットです。
でも、預かってもらうことで自分の作業スペースを広く確保できるし、作品を大切に保管してもらえるのでデメリットとは言えないかもしれませんね。

2. 最初はマイナススタート

細かい話になりますが作品を送る際の送料が意外とかかります。F8サイズのものであれば1500円くらいは1回でかかります。キャンバス、絵の具、送料、作業時間などお金の面から見ると、かなりのマイナススタートで始まります。やるからには、このあたりもしっかりと考える必要があると思います。最初はマイナススタートということを頭に入れておく事は、かなり大事だと思うので覚えておいてください。

3. 奇抜な作品や暗い作品はレンタルされにくい

Casieユーザー様は、一般家庭の方が多くを占めています。お部屋のインテリアとしてアートを飾ることが目的なので、奇抜な作品や暗い作品はレンタルされにくいという、アーティスト泣かせな部分もあるサービスでもあります。
本来アーティストは自分の才能を示したい願望から奇抜な作品を描くことが多いのではないでしょうか。いくら絵が上手くても、芸術的でも、価値が自分ではあると思っていても、選ぶのはユーザー様です。審査員がユーザー様であることを理解して絵を描かないといけない事はアーティストにとってはデメリットと言えるかもしれませんね。
でも、ユーザー様に合わせる事は、ビジネスの世界では当たり前のことなのでデメリットとは言えないと思っています。逆にユーザー様が求めているものと自分がやりたいことの中間点を探っていくことを僕は楽しんでいます。

4. 作品審査があるので採用されないことがある

絵を預かってもらう時に当然ですが、作品審査があります。審査基準はわかりませんが、何回も不採用で採用されないという声も聞いたことがあります。
ちなみに僕は自慢になってしまいますが、運よく一枚も不採用になった事はありません。現在300作品を預かってもらっているので、僕の作品を調べてもらうと参考になるかもしれません。
一応、NIMレンタルページのリンクを貼っておきます。
作品審査もネガティブに捉えるのではなく、無料で絵を見て評価してもらえることに感謝しなければいけないとも思っています。

いかがでしたか?
僕の感じているCasieのアーティスト登録のメリット・デメリットについて率直な意見をまとめてみたつもりです。何一つ、嘘はありません。嘘は嫌いなので真実を書きました。
絵で生きていきたいと考えている学生さん、兼業で画家をしている方、絵をやめようと考えている方、これから絵を始めようと思っている方の何かの参考になれば幸いです。

次回は、登録後の役に立ちそうな情報を記事にしたいと思います。

次の記事 >> #02 作品を描く前にやるべき事